2007,12,03
上海の公共交通・キャパシターEVバス見聞記
上海市は街の公共交通機関として、電動バスに力を入れている。
それも停車中、停留所ごとに短時間で充電するキャパシターを動力源とする。
上海が港として門戸を開いたのは今から160年ほど前で、日本でいえば丁度井伊大老の頃のこと。
アヘン戦争の敗北に屈辱的な和睦条件の一環として、海外との絆をむすばされた港町だ。
成り立ちも、その後の目覚ましい発展も、横浜と似ている。

@都心にも緑豊か・・ A外灘サイドの街並み
今日、人口も1千4百万人を超え、エリアのGNPは中国有数。
英国が残した外灘(バンドエリア)のヴィクトリア調の建造物と、中国には数少ない緑豊かな街並みは、
昔から独特の風格を持ってきた。
近年、上海人にとっては2012年の「万博」開催こそ更なる飛躍の好機と、北京オリンピックなど頭
の片隅にもないようで、さらなる都市改造に余念がない。

B近代建築も次々と・・ C近代建築も次々と・・
上海語は、中国の主たる方言・80の中でも、巨大な使用エリアが広東語とならぶ。
そもそもタイ語がベースの言葉だそうで北京語とはなんの関係もなく、英語とドイツ語以上にかけ離れた
言語で、本来は対話不能。
もっとも、言語標準化への中央の並々ならぬ熱意も軌道に乗って、ノープロブレムなインテリ、ビジネスマン、
若者は急速に広がっている。
北京官話の普及は大気汚染や土ぼこりとともに浸透してきて、上海の空のスモッグの晴れる日は、年に
数日もないとの嘆き節も聞かれる。

D太陽もぼんやり E覆われた空
上海市で採用するこのキャパシターバスは定員60人、40席の車両。
5.5kmの環状11号のループコースを老西門を起点に、Max55kmで10台が走っている。
約300m間隔に配置された充電架線から、パンタグラフを伸ばして急速充電する。
従来のトロリー車用配電を活用して、やがてはこのEVの普及で順次架線をなくしていくのだそうだ。

F現在の路線図 G空調もついたEV
積んでいるキャパシターの積載状況に関心を寄せると、通りがかりバスを止めてカバーをあけ、見せてくれた。

Hパンタグラフを伸ばす I架線から充電
乗客に何の断りもなくほったらかしたまま、ゆうゆうと説明する外賓へのもてなしと、その熱意には・・
身のおきどころもないのは日本人の性か・・・。

Jお客はほったらかしで・・ K座席下両サイドに搭載を確認
我々は翌日、この16.5トン・EVバスの電力貯蔵システム製造メーカー「上海奥威科技開発有限公司」
を訪問した。
以下次号
文責 人と環境にやさしい交通をめざす協議会 内田敬之